スキーの滑り方

【徹底図解】スキー検定2級合格講座(種目・難易度・合格のコツなど)

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スキー検定2級に合格するためのコツやポイントを1級所持スキーヤーがまとめました。

この記事を読んでいるあなたはきっとスキーをやりこんで、さあ!いよいよ2級に挑戦してみようかな!という熱意溢れるスキーヤーだと思います。

2級を受講したことがない初心者のあなたも、検定受けたけど落ちてしまった…というあなたも、種目ごとにいくつかのコツを覚えて意識を変えることができれば、きっと合格するはずです。いや、絶対合格します。

2級合格に必要なことを、学生時代スキー検定に命をささげた現・1級所持スキーヤーがまとめました。

目次

スキー検定2級とは

1~5級まであるスキー検定において、かなり上位に位置する2級。今まで家族旅行でよくスキーしたよ~みたいなレベルでは正直なかなか受かることは難しいかと思います。
まず初めにスキー検定2級の概要を見ていきましょう。

スキー検定2級概要
・種目:基礎パラレルターン大回り、基礎パラレルターン小回り、シュテムターン
・斜面:大回り=中急斜面 ナチュラルバーン
・小回り&シュテム=中斜面 ナチュラルバーン
・内容:ジャッジ3人制 100点満点×3種目=300点満点中195点以上で合格 (1種目平均65点)
・受講基準:上級コースも足を揃えたまま外足荷重で安定して滑れる。小回りのリズムも覚えた。

2級のレベルは、中級と上級のちょうど間くらいのイメージです。

種目は3種類、1種目平均65点獲得で合格となります!斜面は中級~上級コースで、他のスキーヤーが滑った後のボコボコした「ナチュラルバーン」での滑りを評価されます。

知らない人からしたら「シュテムターンってなんだよ!?」って思いますよね?このように普段の滑りには登場しないマイナーな種目もあるため、「それ用の」練習をしたり、コツを知っていないと合格は難しいわけです。それではさっそく合格のためのレッスンを始めていきましょう!

種目ごとのポイント

基礎パラレルターン大回り

スキーを揃えて大きめの弧でターンをしましょうね!という種目です。検定ではだいたい5ターンくらいしますね。

バーンはナチュラル、ということで他のスキーヤーやスノーボーダーが滑った後の「ぼっこぼこ」のバーンで検定を行うこともありますので、油断すると足元をすくわれる危険性があります。そんな状況下でもコース幅を大きく使った安定した滑りが求められます。ポイントは「外向傾」。そして、丸い弧を描くこと。

チェックポイント

・適切なポジショニング

…まず一番大事なことは、斜面に対して垂直に立つ意識(適切なポジション)を常に持つこと

頭と足を結んだ線が斜面に対して直角になっているようなポジションが重要です。

そのまま板を真上からまっすぐ踏むことで板のたわみを利用した推進力を得ることが出来ます。正しいエッジングが出来てくるとシュプール(滑走跡)の形も変わってきます。正しく体重をかけない滑りでは半月型のようなうすーい跡になりますが、しっかりスキー板に乗って滑った大回りでは細くて深い跡ができます。(カービングと言います。1級になると必須のスキル!)

・丸いターン弧

…上でシュプールの話をしましたが、スキーの大回りでは、ブレーキング要素が強いとシュプールは丸くならないんです!

ターンの時にスキーを止めてしまうような急激なエッジングをする方が多いのですが、カーブに入る前からカーブを脱するまでずーっと「雪面を外側のスキー板(かかと側)でゆっくり削っていく」ようなイメージを持ちましょう。

滑った後に振り返って、自分のシュプールがCの形になっていれば完璧です。さらに「適切なポジショニング」でお話ししたカービングターンで滑れていればもう言うことなしです!

適度な外向傾

…腰から曲げるのではなく胸から下を「弓なりに」曲げるイメージで滑りましょう。

肩のラインを常に平行にする意識を持つようにすると自然と外向傾は作れます。
特に初心者に多いのは内倒してしまっているケースです。そんなお悩みを持った方は、カーターンの外側の腕が上がらないように「下ろしていく」動きを追加しましょう。

ここら辺が見られていますので注意しましょう。

初心者にありがちな失敗

★内倒している=なんとなくターンしている

「なんとなーく」カーブするような滑り方だと必ず内倒します。絶対に、です。そんな方は意識を新たにし、「カーブの外側になるスキー板を思いっきり踏みつけて曲がる」意識を持ちましょう。

同時にターンマックス(カーブの最も外側。一番Gがかかるポイント)で外側の腕を下げていく意識が大事です。このとき、外側のストックを思い切って雪面に付けてみてください。結構体勢的にきついはずなんです。それくらい外肩を下げていく意識って大事で、その意識を常に持っていないと内倒してしまうように出来てるんです、人間の体って。

★丸い弧にならない=荷重ポイントが後半によっている。
覚えていただきたいのですが、スキーで最も力を入れる箇所は、ターン前半~ターンマックスです。ターンの後半には力をかけません。「それじゃあ暴走しちゃうじゃん!」と言われそうですが、大回りのスピードコントロールはターンするときにできる円のサイズ(ターンサイズ)と、ターン前半から雪を薄ーく削り取っていく(ズラシと言います。)ことで調整するのが鉄則です。

基礎パラレルターン小回り

2級から登場する種目です!

今までなんとなく気持ちよく滑ってきたファミリースキーヤーなどの皆さまは面食らうと思います。

小回りなんて検定を受けるまでチャレンジしたことない!という声をよく耳にしますが、僕自身そうでした。見よう見真似でやってみるもののなかなかうまくなれずイライラ…みたいな日々が2週間くらい続きましたね~。

初チャレンジの方には結構ハードル高めの種目だと思います。

まず、イメージをつかんでほしいと思います。両腕をやじろべーのように両側に広げてみてください。はい、その両手の間隔の中で細かくターンを繰り返すのが小回りです。初心者の方に大事な要素は3つです。

チェックポイント

・上半身の固定

…小回りでは腰から下だけを動かします。肩のラインをずっと水平にしたまま固定できるように意識しましょう。大回りと同じ「適切なポジション」は維持したまま、腰下だけ動かすのが定石です。

・安定したリズム

…誰のでも良いので、小回りの動画を検索してみてください。ストックを使っているのがわかるでしょうか?このストックを突く動き・タイミングがとっても大事で、ターンの切り替わりに突くことを意識してください。

初めての方は「シューッ(滑る) タン(ストック) シューッ(滑る) タン(ストック)」と唱えながら滑るとだんだんタイミングがわかってくるはずです。

・スピードコントロール

…ずらしを使ってコントロールします。具体的には、スキーのかかと側で雪を削り取っていく感じ。2級の小回りでは、雪面を薄ーく広く削っていくような滑り(これをズラシと言います。)を意識しましょう。

エッジを立てすぎてしまうと、スピードをコントロールできなくて暴走してしまう可能性があるので、基礎小回りは「ずらし」で勝負します。

おすすめ練習法: 横滑りを左右交互に繰り返す

STEP1
横滑りを左右交互に繰り返す。つまり、『横滑り⇒切り替え⇒横滑り⇒切り替え⇒∞』この繰り返しが少しずつ小回りに近づいていく感じです。最もベースになる動きなのでひたすら繰り返して覚えましょう。

ストックを突くタイミング、つまりリズムを覚える練習も同時に行いましょう。『ズズズー(横滑り) タンッ(ストック)。ズズズー タンッ。』のリズムを体に叩き込むまでひたすら繰り返します。

STEP2
横滑りの動きを短くしていきます。
1回1回、エッジングして止まるイメージで「ギュッ タンッ ギュッ ギュッ タン」と、スパンを少しずつ短縮していきましょう。
これができたらほぼ完成が近いです。エッジングで止めないように(流れを維持できるように)、スムーズに滑れるようになるまで頑張ってください!

初心者にありがちな失敗

上半身が安定しない→足元ではなく体でスキーを動かしてしまっている
プルーク(ハの字)で小回りをしてみましょう。両スキーに交互に荷重することで下半身で動かすイメージがわかるはずです。同時に外スキーで荷重する感覚も得られるのでまずはプルークで練習しましょう!

★暴走する→ポジションが後ろにある(後傾)
スキーに置いて行かれている状態なので、まずはポジション維持を意識します。練習としては、両ストックの真ん中くらいを持って滑ってみましょう。これにより左右前後の傾きが抑制されるため、上半身がある程度安定してくるはずですよ♪小回りでは、ポジション維持のために腹筋に力を入れておくことも必要だということもお忘れなく!

両スキーが揃わない・ガチャガチャ→急ぎすぎ
ターンを急ぎすぎてしまうとスキーが揃わなくなる現象が起こります。『ギュッ(シュー)タンッ。ギュッ(シュー)タンッ。』のように少し斜めに滑る時間を取る(スキーが付いてくるのを待ってあげる)と上手くいくケースが多いです。

シュテムターン

3級と同じ種目が2級でも出てきました!当然求められる技術は若干違ってきます。ざっくり言うと、2級では思いっきり外足に乗れているかがポイントです。

そもそもシュテムターンの目的は~?と聞かれたときに説明できますか??

これが答えられるかどうかで意識が変わってきます。シュテムターンの意義とは…、ずばり『外足に乗ること』なんです。

ですのでシュテムターンをしているのに内倒してしまったりするともう終了です。そりゃあそうですよね!だってシュテムやってる意味ないもんね!!

はい、というわけでひとつ言えることは、『斜めに滑る~→外足を開く~→外足に乗る~→ターンする~』という一連の流れのなかで一番大事なのは、外足を開いたら全力でその足の先に付いているスキーに身をゆだね体重を乗せたままターンすることです。大回りの時に説明した「外向傾」がばっちり出ていれば合格です!

ということで、シュテムターンは大回りに至る練習という位置づけなので、上でお話しした大回りとおんなじポイントを意識すれば攻略できるはずです!

初心者にありがちな失敗

内倒している→外足への踏み込み・体重移動ができていない
大回りと一緒で、外足に乗らないと人の体は内倒します。足を開いたら開いたほうの足にぐーっと体重をかけてターンします。外側の腕も軽くならないように下げていきましょう。

まとめ

今回、スキー検定2級合格のための記事を書かせていただいたのは、僕自身、大学1年生の時に受けた2級検定で受かったのがものすごく嬉しくて、当時、親や友達に自慢して回っていたんです。

そもそもスキー検定ってなんだよ(笑)みたいなリアクションをされることもありましたが、ほんっとーに嬉しくて嬉しくて!

まあ、そこからスキー検定にハマっていったわけなんですが、こんな素晴らしい感動をスキー検定未経験者の方にも味わってほしいなーと思った次第でございます。それでは皆さま、合格目指して練習あるのみ!行ってらしゃいっ!!

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