スキーの滑り方

【徹底図解】スキー検定1級合格講座(種目・合格のコツ・裏技 総まとめ)

更新日:

合格するのが難しいといわれるスキー検定最難関の1級。種目から合格のコツ、悪用厳禁のズルい裏技などを1級所持者がまとめました。

さて、ゲレンデ上級者の証、『スキー検定1級』です。難易度はここからぐっと上がり、コブ斜面や急斜面での演技を求められます。そして、この1級の種目すべてをマスターすれば、どんなゲレンデも滑って降りられる技術が身に付きます。

一度取得すればずっと消えない、有効期限なしの資格で、もちろん履歴書にも書くことが出来ます!と言うよりも、履歴書に書くのであれば基本的に1級からでないと効力を発揮しません。例えばもしあなたがスキーインストラクターの資格を取得して本格的にスキーという趣味を仕事にしたいなら、まずは1級が必須になりますので絶対に取得しましょう。

1級からは何度かチャレンジしてやっと合格!という方の割合が増えます。というか、1発合格の方が珍しいくらいなので、とにかく挫けず、腐らず、果敢に挑み続けましょう。

【この記事はこんなスキーヤーにおすすめです】
①つい先日検定1級落ちた
②全然受かんない!練習法が知りたい
③何が見られているか分かんない
④コブ苦手。裏技とかない??

 

スキー検定1級とは

さっそく種目から見ていきましょう!

スキー検定1級種目

種目:パラレルターン大回り、基礎パラレルターン小回り、パラレルターン小回り(不整地)、横滑り
斜面:大回り&小回り=急斜面 ナチュラルバーン、不整地=中急斜面 ナチュラルバーン、横滑り=急斜面 ナチュラルバーン
内容:ジャッジ3人制 100点満点×4種目=400点満点中280点以上で合格 (1種目平均70点)
受講基準:2級取得。2時間以上の事前講習受講済み。不整地(こぶ)を恐怖心なく滑り降りられるようになった。

1級は、そもそも2級を取得していないと受験すらできません。なので1級を目指す前にまずは2級取得を目指しましょう。

また、2級を持っていてもさらに、「事前講習」が必須となりますが、基本的にどこのスキー場も『午前中:事前講習⇒午後:検定』となっていますので1日の中で完結しますこの事前講習では「何を見られてるか」「合格のコツ」を丁寧にレッスンを通して教えてくれますので超絶おすすめです。

また、事前講習は1回受ければシーズン中有効な資格となるのですが、スキー場ごと・検定員ごとに、注意点や見るポイントが異なることが多いので、1回落ちてゲレンデを変えて再チャレンジする場合も再度の事前講習受講をおすすめします。(料金はかかってしまいますけどね…)

種目ごとのポイント!

パラレルターン大回り

1級からは「基礎」が取れます。つまり「いつまでも基礎レベルで満足してんじゃねえよ!もっと上を目指せよ!」という、SAJからの熱のこもったメッセージとして受け取りましょう。具体的に2級と何が違うのか、というポイントですが、1級の大回りは、2級以上に「キレ」や「ポジション」、「流れ」を見られています。一緒にひとつずつ見ていきましょう!

S字の軌跡を描く=ニュートラルの重要性!

2級まではC字のターン、つまりCとCの間に切れ目が生まれていたと思います。その「ターンとターンのつなぎ目」を綺麗につなげて、下から自分の滑走跡を見たときにSの字になっていればOKです。

ではどうしたらよいか。S字を描くためにはニュートラルポジションが必須です。ニュートラル、つまり中間。斜面に対してフラットな状態で滑る(正対する)ことを言います。ターンとターンの間にこのニュートラルを挟み込むことで滑りに「流れ」が生まれ、S字のターン弧を描くことができるようになります。

ポジションは斜面に対してまっすぐ。外傾過多・内倒はNG

2級でも必要なスキルですが、今一度確認しましょう。

「2級に合格して安心してたんだけど、1級の講習でポジションが出来ていないと言われた!どうすればいい!」という声をよく耳にします。この「ポジション」は2級以上に厳しく見られていますし、今後もことあるごとに突っ込まれるので常に意識しておかないとダメな必須項目です。

前後のバランスですが、後傾だとコントロールが効かなくなり暴走の原因になりますし、前傾すぎると逆につっかえたスピード感のない思い滑りになってしまいます。

左右のバランスは、適度な外向傾で滑らないと高速域になったときにバランスを崩す原因になります。つまり安定感のない滑りになってしまうわけです。今一度確認しておきましょう!

ポジションてよく言われるけどいまいち分かんねえな…って方は『スキーの基本姿勢「ポジション」を徹底図解』をご参照ください。

キレのあるターン

2級の「ずらし」要素も適度に必要ですが、ベースはエッジに乗って行くカービングターンを意識しましょう。ターン中はエッジに乗って踏み込んでいくイメージで滑ります。

そして後半だけ踏み込む滑りはダメ絶対!むしろ、「前半」から「ターンマックス(もっとも膨らむところ)」にかけて踏み込んで、後半は力を抜いていく滑りが求められます。

外足は伸ばし切らない

これはすこし難しい話になりますが、雪面との「力のやり取り」も重要な要素です。

ターンで足を伸ばし切っていると、それ以上押すことが出来ません。つまり押したり引いたり(力をかけたり抜いたり)の調整が出来なくなってしまうのです。

上級者になってくると足を綺麗にピーンと伸ばしている方を見ますが、アイスバーンや足元が崩れやすい斜面状況だと転倒や足の開きに繋がるので、今のうちに膝を伸ばし切らずに、雪面と力のやり取りをしながらバランスを取る練習をしましょう。

まずは上にあげたポイントをまずは1滑りにつき1つ、意識して滑ってみてください。自然にできるようになったら次は2つ意識して、3つ意識して…と少しずつ体に叩き込んでいきましょう。

基礎パラレルターン小回り

2級とまったく同じ名称です!つまりベースは2級と同じですが、どれだけ対応幅が広い滑りが出来ているかが大事。種目としての2級との変更点としては、斜面が中級斜面から急斜面になったことです。そんななかで安定した滑りをするということは…、暴走しないように滑る、ということにほかなりません。

まずは2級のチェックポイントを下のページからおさらいしてみてください。

スキー検定2級 合格のコツ徹底解説

この記事で具体的に書いていますが、「ズラシ」「ポジション」「外向」「タイミング」は最低限必要な要素なのでここはクリアにしておいてくださいね!

ここら辺を踏まえたうえで、一緒にチェックポイントを見ていきましょう!

スピードコントロール

大原則として、「ずらしを使ったコントロール」でスピードを調整します。

具体的には、スキーのかかと側で前半から雪を削り取っていく感じなのですが、1級では、あまりブレーキング要素が多いとダラダラと滑っている印象を受けてしまうので、大回り同様、荷重のタイミングを前半に持っていくように意識して滑ると間違いなく合格に近づきます。

2級の記事でも書いていますが、ポジションも重要で、後傾だと暴走してしまいがち。斜面に対して正体する意識も合わせて持っておきましょう。ちなみに僕の経験ですが、雪に足を取られて自分の滑っているラインから外れてしまうと減点になるそうです。実際その-1点で落ちたことがあります。気を付けましょう。

斜面状況に合わせた滑り、リズム変化

斜面状況によってリズムを変えていくことも大事なスキルです。

例えば中級クラスの斜面なら大きなターン弧で大きく動く小回りでも良いのですが、急斜面&雪がざっくざくな斜面だと、小さいターン弧を意識して滑らないと足を取られてコースアウトになってしまうことがあります。

ですので、さまざまなゲレンデコンディションに対応できるよう、いろいろなサイズのターン弧で滑る練習をしておきましょう。1級検定は1日がかりなので、午前の事前講習はきれいに整地された斜面だったのに、午後の本番になったら荒れた斜面になってしまうなんてことも大いにあります。斜面状況とターン弧の関係を簡単にまとめるとこんな感じですね♪

斜面状況とターン弧の関係  
 
整地=攻めの滑り:キレを意識&高いポジションから、大きく足を振り出す滑り。体勢は「高め」 。腕の間隔を広めにとり、ストックを遠くに突くイメージ。
大勢が滑った後の荒れた斜面or フカフカの新雪=守りの滑り:ずれを意識してコンパクトにまとめた滑り。体勢は「低め」。ストックを突く位置は足の近く。

横滑り

2013-2014シーズン、総合滑降(フリー)に取って代わって表れた種目です。

なにこれ?意味わかんない!初耳!謎!という感じですよね…。

実際、検定に導入された当初は受験者も指導者も含め結構みんな正解がわからず手探り状態で滑っていましたが、横滑りは、「何を見てるの?」という部分がハッキリしていないと間違いなく落ちます。ゆったりとした動きを見られていますが、採点は意外とかなりシビアです。ポイントは、「外向姿勢」。これに尽きます。

イメージとしては、斜め下目指してスキー横むきのままずるずる滑る⇒ストック突いてクルっと回転⇒斜め下目指してスキー横むきのままずるずる滑る、この繰り返しです。真下に落ちていくんでしょ?というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、基本は「斜め下」へと滑って行くのが横滑りです。

正しい外向姿勢

「おへそは進行方向(斜め下方向)&板の方向は横向き」で滑りましょう。体と板の向きが違うため、ひねる動き(ねじれる)が生まれます。この絶妙に気持ち悪い姿勢で滑るのが横滑りです。

よくある失敗パターンは、胸から上だけ下を向いているけど、腰の向き(おへそ)が横を向いている滑り。骨盤の向きも下=斜め下方向を向くように気を付けてください。

滑った跡(シュプール)がぶれないように

シュプールがガタガタになると、バランスが悪く安定感に欠けた滑りとみなされます。そこで、きれいに滑るためには、姿勢の意識と同じく足元の意識が大事です。

ポイントが複数ありますので徒然なるままに書き記します。

横滑りのポイント  
 
スネをグーッとブーツの前面に押し付ける…前後の安定感が生まれます。
両膝を若干進行方向に向ける意識…自然なひねりが生まれます。
斜面の上側にある足の内側(くるぶし)をブーツに押し付ける意識…自然とエッジが外れてスムーズな横滑りが出来ます。

切り替えを丁寧に

切り替えで足がバタつくor開いてしまう人が多いですね。ピボットターンという言葉をご存知でしょうか?その場でクルっと回転するターンで、「足のある位置を軸にして板を回す」イメージです。板を斜面に対してフラットにしたまま(角を立てない)でターンするとうまくいきます。

流れの中では、横滑り終わりそう⇒ストックを突いてふっと上に力を抜いてフラットなニュートラル状態を作り出す⇒その場でターン⇒次の横滑り
みたいな感じですね。切り替えに関しては練習あるのみですので、ターンごとに自分のシュプールを見ながら一本一本大切に練習してみてください。

不整地小回り

すさまじく苦手としている人が多い、1級の番人(僕が勝手に命名しただけです)こと不整地です。

今まできれいに整地された斜面を舞台にスキーをしてきたスキーヤーの皆さまは眼前に広がるボコボコのコブ斜面を前に恐れおののき足を震わせながら呆然と立ち尽くすことになります。

ちなみに不整地というのは必ずしもコブ斜面を指す言葉ではないということをご存知ですか??フッカフカの新雪・不均等にボコボコした荒地などひっくるめて「不整地」と呼んでいます。なので、スキー場によっては新雪バーンで検定をする場合もあるようですね。とはいえ、基本的にはコブ斜面での検定になりますので、コブ用の滑り方を練習しておく必要があります。この種目のポイントは横滑りと同じです。

正しい外向姿勢

えー、がっつり横滑りの画像を流用しましたが、ポジションは横滑りの時と似ています。というかほぼ同じ。違うのは、「斜面に対して垂直」のポジションで滑る点くらいです。

おへそは下向き&スキーは横向きのあの横滑りでお馴染みの姿勢「外向」が最重要事項です。

コブの滑り方は、横滑りのまま下方向に滑る⇒コブにぶつかったら切り返し⇒横滑りのまま下方向に滑るの繰り返しです。この時しっかりした外向姿勢が出来ていないとコブの衝撃が横に逃げてしまい、外に飛ばされてしまうので気を付けましょう。

横滑りでスピードコントロール

こちらは上から見た図です。コブとコブの間の斜面は横滑りをしましょう。板を横に向けたまま斜面を削っていくとスピードも出ず、安全に下りてくることが出来るので初心者の方はこの滑り方で慣れていきましょう。具体的には図の黄色い部分を横滑りします。

コブに当たったらその場でピボットターンで方向転換、また横滑り…を繰り返すような流れです。

膝で衝撃を吸収

整地での滑りを引きずって膝を突っ張ったまま滑り降りようとすると、まず確実に暴走してコブを飛び出します。

不整地では、コブに当たったら大げさなくらいにかがむ意識で衝撃を吸収します。どちらかというと、足裏のかかと側で衝撃に耐えるイメージです。かかと側に意識を集中すると、猫背で膝が顔に当たるような悲劇を防ぐことができます。この時にバランスを保持する意味でも、コブ山の上にストックを突くようにしましょう。

不整地に関しては、いろいろと滑り方の知識を入れていくというよりは、上に書いた必要最低限の部分だけ意識してとにかく滑り込むことが大事。つまり慣れがものを言います。

どうしても不整地が苦手な方へ。検定用の裏技!

赤倉や八方尾根、月山などを除き、何か所もコブ斜面があるスキー場はまれで、1スキー場に付き1エリア・数コースあるだけです。ですので事前に「ここなら滑り切れそう!」というショボめのコブコースがあるスキー場を選びましょう。

もしくは、直射日光がガンガン当たる斜面にコブコースがあるスキー場。検定は大体午後に行われますので、晴れの日を選べばべちゃべちゃの全くスピードが出ないコースで検定が行われることになります。というわけで晴れの日推奨!

僕は過去、スキー検定1級を何度か受けましたが、ほとんどがコブで点数が足りず落ちていました。ですので、この「晴れの日」を狙って受けたのですが、狙い通り午後になったらべっちゃべちゃなコブ斜面に変化していました。そして合格を勝ち取ったのです!とまあ、こんな感じのとんでもないチート技を使って合格したとて、まったく自慢にはならないのかもしれません…。が!作戦て結構大事ですからね。あなたも、勝つための戦術のひとつとして覚えておいてください。

1冊だけ紹介させて!おすすめ本

最後に参考までにですが、僕が検定に合格できたきっかけになった本をご紹介させてください。

検定だけでなく、あらゆるスキースキーテクニックが網羅されている「DVD上達レッスン スキー―思い通りに、美しく滑る!」という本です。著者は技術選で一時代を築いた「渡辺一樹さん」!

有名スキーヤーの検定用書籍を色々読み漁った結果、検定用ではないこの本に落ち着きました。ちょっと古い本なのですが、専門用語を多用せず簡単な言葉でスキーの本質的なテクニックが丁寧に解説されているので個人的に一番わかりやすくて目から鱗パートが10か所くらいありました。練習方法もかなり掲載されているのでソロスキーの練習にも最適。Amazonレビューにもありますが、「基礎スキーのほとんどが書いてあります。」

90分の充実すぎる内容のDVDと合わせて読み込めば合格へ近づく…はず!Amazonレビューも★4.7ということでおすすめです。

まとめ

1級は多くのスキーヤーあこがれの資格です。1級を持っていたら一般スキーヤーたちから尊敬のまなざしを受けてゲレンデすべての注目を浴びることができる…!ってな人もいますが、上には上が居るんですね。1級の上にはプライズテスト[テクニカル]と[クラウン]という激ムズ検定が待ち構えています。ですのである意味1級はゴールでもあり、スタート地点でもあると言えます。

とはいえ、上級スキーヤーの証にほかなりません!1級を取得することで指導員になるための検定が受けられたり、さらに上の級を目指したり、その後のスキー人生の幅がぐっと広がります。合格までは長い道のりになるかもしれませんが、正しい努力をすれば必ず合格しますので頑張ってください!

-スキーの滑り方

Copyright© THE SNOW PEAK LOVER , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.