スキーの滑り方

スキーで後ろ向きに滑る方法 【初心者レッスン・家族旅行に最適!】

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元スキーインストラクターがレッスンに最適な、「後ろ向き」で滑るための基本姿勢や練習方法を解説します。

「個人的に出来たら意外とかっこいいと思う滑り方」第1位、後ろ向き滑り。

初めてスキーレッスンで後ろ滑りをしているインストラクターを見たときに「うわなんだこいつヤベエな笑」と子供ながらに衝撃を受けたあの日から早や20年。スキーインストラクター時代にもかなり使っていたこの滑り方ですが、後ろ向きに滑ることを「フェイキー」「スイッチ」とも呼びます。

何かと便利で重宝しますので、お子さまにレッスンをしようとしているお父さん達や、これからインストラクターになろうと思っている方々はぜひマスターしてください。それでは早速行ってみましょう!滑り方講座、スタートです。

目次

スキーで後ろ向きに滑る方法

基本姿勢

後ろ向き滑りですが、言ってしまえば、「逆ハの字」であり「逆プルーク」です。足のかかと側を開いて滑ることを「ハの字」や「プルーク」と呼びますが、後ろ(山頂側)を向いた状態で、ハの字とおんなじ形を作ればOKです。そのためには、つま先を開いてかかとを閉じる意識を持ちましょう。そのまま後ろ向きに滑って行けば良いわけです。簡単ですね!

スキーのプルークはエッジを立てて、雪面に食い込ませることで抵抗が生まれスピードを抑制できる仕組みでした。その際、内スキーのエッジを雪面に食い込ませることが必要ですが、後ろ向きの場合も同様に足の内側のエッジを食い込ませます

まずは今いるその場でやってみよう

①まず、その場で結構です。壁のあるスペースを探してみてください。壁から50cmほど離れた場所で足の内側でまっすぐ立ってみてください。(足の間隔は20cmくらい)

②そのまま、後ろ向き滑りのイメージでつま先をグーっと開きます。この時、引き続き重心は足の内側になっています。軽く膝が曲がっていると思います。

この時点で結構「内股」になっていますでしょうか?なっていればOKです。
この姿勢、意外としんどいはずです。体勢が不自然な感じしますよね??

③そのまま壁に手をついてまっすぐ前に倒れてみましょう。ヒザがまっすぐになるポイントがあると思います。

はい、今の姿勢!どうでしょうか。さっきまでのしんどい体勢から少し楽になりませんか?その姿勢が「後ろ滑り」の姿勢なんです。ポイントは、膝がまっすぐになるまで前に傾くこと。例えるなら、スキージャンプの姿勢に似ています。こちらが基本姿勢になりますので覚えておいてくださいね!

実践練習

STEP 1 (基本姿勢をゲレンデでやってみる)

人が少ないゲレンデの端の方、かつ斜度が10°くらいの初心者コースの下で練習してください。

とりあえず逆ハの字で斜面を2mほど上ります。登ったところでさっきの基本姿勢を取ってみましょう。そのままエッジを緩めてまっすぐ後ろ向きのまま滑ります。これが出来れば、基礎はOKです。

STEP 2 (斜面中腹で止まった状態から滑りだす)

次は斜面での練習です。

まずは斜面に対して真横を向いて立ちます。このとき、スキー板は揃えておきましょう。

そのまま落下の力を使い、スキーのテールが下を向くように逆ハの字で足を開いていきます。少しずつ上体を前に倒してバランスを取ってください。あとは真下に滑って行くだけです。

STEP 3 (滑っている中で後ろ滑りに切り替える)

通常通りプルークで滑っていきましょう。

右か左、どちらでも良いので曲がります。シュテムターンの要領でターンしながら足を揃えます。

残りのスピードを維持したまま上に切り上げます。切り上げながら、上体を前に傾ける⇒つま先を開いて内側のエッジを食い込ませていきましょう。後ろ滑りの体勢のまま下へ向かって滑って行ってください。ターンする場合はターンの外側になる足に体重を乗せることで曲がれます。

STEP3で大事なのは、「バランスを崩さないようにスムーズに上体の傾きを移行する」ことです。体重移動は「後ろ→正体→前」となります。ここまで出来ていれば、後ろ向きスキーを攻略したことになるのであとは反復練習するだけです。

スキーの後ろ向き滑りはこんな時に使おう

初心者に教えるとき

お子さんであったり、スクールの生徒さんであったりに指導するときにはとっても便利です。

初心者の滑りを見ながら滑れるので、随時指示を出したり、また、両手が開くので危ない時に支えてあげられたりメリットが多いんです。

相手からしても、前に人が居る=止まれずゲレンデの下まで突っこむ恐怖が薄れるので、安心して思い切って練習できるので上達が早くなりやすいんです。

よくゲレンデで犬の散歩のように長いリードをお子さんに繋いでいる光景を見かけますが、物理的に繋がれているので、そこに依存しちゃう子も居るんですよね。自転車の補助輪を外して練習するときに後ろで押さえてもらうのと同じで、いざリードを取ったら支えがなくなって急に怖くて滑れなくなってしまう…みたいな。

その分、保護者や先生が前を滑る場合は完全に1人で滑ることになるので、いち早く独り立ちできるんです。

前後のバランス感覚を養う

スキーを長く続けていくと何度も耳にする言葉「ポジション」。特に前後のバランス感覚がないと(ポジションが安定していないと)、スムーズに流れをつないでいくことが難しくなり、力のかけ方が偏ってしまう・うまくズラせないなど色々な問題が出てきます。

そんな中、「普通の体勢で滑る⇒ターンで上に切り上げて後ろ向きに滑る⇒元に戻す」を繰り返すと自然と前後動のバランス感覚が養われます。慣れてくるとパラレルのままで出来るようになるのですが、スキー板の面で滑る練習にもなるので、割と重宝します。実際、僕も体の動きを確認する練習の中でたまに「後ろ滑り」を挟んでいます。

まとめ

何かと便利な後ろ向き滑りですが、まずはご自宅でポジション確認⇒斜度のないゲレンデ下部で後ろ向き直滑降⇒斜面中腹で横向きからの応用など、順を追って練習することで効率的にマスターすることが出来ます。

ゲレンデに行ったら、滑りの合間に少しだけ後ろ向き滑りの練習を挟んでみてください。それほど時間をかけずに攻略できるはずです。

それでは皆さま。頑張って滑りのバリエーションを増やしていきましょう!

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