多くの初心者スキーヤーのレッスンを担当してきた元インストラクターが、スクールレッスンの必要性と効率的な練習法に関して解説していきます。
この記事を読んでいるスキー初心者のあなたは今こんなことを思っていませんか?
・初心者レベルから早く脱出して綺麗に滑ることができるようになりたい!
・そもそも、初心者がプロの力を借りないで到達できるレベルって?
この記事を読んだあとには、
・周りの初心者スキーヤーより成長スピードが早いと実感!
・浮いたレッスン代でスキー板購入!
など、あなたにとって多くのメリットが生まれるように、ひとつずつ丁寧に解説していきます。
スキーを始めたばっかりの頃って不安ですよね…?
僕も初心者の頃は、「上手くなるためにどれくらい時間がかかるんだろう?」「何回スキー場に通えばスキー板を揃えて滑れるようになるんだろう?」「長い道のりなのかなー?」などなど、頭の中は不安でいっぱいでした。
僕も今となってはどんな斜面でも滑ることができますが、当然最初は雪の上で立つことすらできない素人でした。そんな僕が毎日練習して少しずつスキルアップしていく過程で思ったのは、「あ、スクールなくてもそこそこ上手くなれるな…」ということです。
ここで断言します。正しいトレーニングをすればプロの指導なしでも中級者レベルくらいまでは成長することができるでしょう。
それではまず、スキースクールのメリットとデメリットから見ていきましょう。
目次
初心者にとってのスキースクールのメリット
スキー初心者にとってスクールに通う意味とは何なのでしょうか?
当然、スキーが上手くなるからスクールに通うわけです。もう少し具体的に掘り下げてみましょう。スキースクールが秀でていることは何でしょうか?
まずはやっぱり、プロに細かく教えてもらえることでしょう。
スクールによっては、スキー大会で優勝しているような、いわゆる「大物スキーヤー」に教えてもらえるところもあります。大物でなくたって、毎年スキーに通い詰めて教える資格を持っているスキーヤーが教えてくれるんですから、まあ上手くなれそうですよね?
さらに、プロだからこそ知っているバリエーション豊かな練習方法が知れたり、マンツーマン指導だと間違えてもすぐに指摘してもらえることもメリットですよね。
あとは集団レッスンだと、一緒にレッスンを受けているスキーヤーに対して仲間意識というかライバル意識が芽生えやすいです。「自分も頑張んなきゃ!」という気になればますます練習がはかどりそうじゃないですか?
初心者にとってのスキースクールのデメリット
これだけ良いことが多いスキースクールですが、逆にデメリットなんてあるのでしょうか?
まあ、まずは料金面でしょう。
プロが教えるということは、一般よりスキルのある人が時間を割いて教えるわけですから、その時給分だけレッスン代も高騰します。
特にプライベートレッスンは高いと言われています。
通常の複数人のレッスンが1人¥5,000弱とするなら、プライベートレッスンはざっくり3倍ほどします。出費の多くを占めるリフト券のさらに倍以上の値段が乗っかってくるわけです。冷静に考えて恐ろしいですよね…。
さらに別のデメリットをあげるとすれば、先生によって見るポイントが違う。つまり、指摘してくるところが違うから割と混乱しやすいです。
あとは、集団レッスンだとどうしても、ひとり当たりの滑る回数が少なくなりがちで消化不良に終わる…なんてこともしばしば。
どのくらいのレベルまでならスクールなしで行ける?
さあ、ここからが本題です。初心者でもスクールなしで上手くなれるのか!?ですね。
結論から言うと、スキーを履いてハの字で滑るところまではできます。
というか、ゲレンデでスキーを履いて立つ・歩く・緩やかな斜面をハの字で滑る、くらいは誰にでもできます!ここまで来れば立派な中級者です。
さらに、ちゃんと練習すればスクールなしでもスキー板を揃えて滑ることも可能です。
では、スクールのメリット・デメリットを踏まえて考えてみましょう!
基本的に初心者向けのレッスンでも中級者向けのレッスンでも、時間当たりの料金は同じです。そして高いです。誰でも練習すればできるようになることを、わざわざスクールに通ってマスターするのって、もったいなくないですか?
メリットの箇所でも触れたように、中にはスキーの大会で優勝するようなプロのインストラクターもいます。極端な例ですが、そんな神のような技術を持った人に「ハの字」の練習をつけてもらうとか勿体なさすぎます!
つまり、中級者レベルまでなら、スクールを活用せず練習したほうが節約になるんですよね。
結論、一定レベルまではスクールに通う必要はありません。
ただ、気を付けてほしいのは、途中からはスクールも必要になりますよ?ということです。
というのも、ひとりで自己流のまま滑りこんでいくほど、後で矯正するのが大変になるんですよね。なので客観的に自分の滑りを見てもらい、正しい方向に直してもらう、という作業も上級レベルにステップアップするためには必要不可欠です。
スキー初心者が最短距離で上達するためには?
ここまで、初心者でもスクールなしで成長できることを解説してきました。
ただ、できるだけ効率的にステップアップしたいですよね?上手くなれずにダラダラ練習しても時間の無駄ですもんね?
ということでこのパートでは出来るだけ効率的に上手くなるコツをご紹介します。
コツその1、まずは知識を詰め込むこと!
事前に知識を入れて行くかどうかでは成長速度が異なります。「なんとなーく」ではなく、可能な限り具体的に頭に知識を入れておきましょう。
だって、攻略本を読んでからゲームを始める方が絶対に楽じゃないですか笑
中でも「メカニズムを知る」ということが特に大事。スキーで言えば、雪面とスキー板の間に抵抗が発生することで、止まったり、スピードを落とせることを事前に知っておく。そうすれば、「ハの字」に開いた足の角度を大きくすれば抵抗が大きくなるから止まりやすいのでは…?と応用的に考えていくこともできます。
じゃあ、何の知識が必要なの?とお思いのあなたへ、具体的にお教えいたします。
初心者の方はまず「歩き方」と「ハの字」を最優先でマスターしてください。その次に、技術として覚えておいて損はないのが、中級者以上に必須の「ポジション」です。
「ハの字」や「ポジション」はスキーの基礎となる技術なので、上級レベルでも頻繫に立ち返る項目です。まずは知識レベルでよいので覚えておきましょう!
それ以外にも細かい知識を身に着けたい方へは、スキーのプロが書いた初心者向けの本もあります。
どうしても、ここみたいなスキー系のWebサイトでは、ひとつひとつの技術を深堀する分、網羅性が足りなくなってしまうんですよね…。絶対的に必要な最低限の知識を広くマスターするという意味では、本には敵いません。
一番のおすすめは、スキー界の神様「渡辺一樹」さん解説の初心者向けレッスンブックです。
この本の内容を理解できない人はいない!と言えるくらいわかりやすく1レッスン3分で読めるから時短にもなります。さらにデジタルブックなのでスキー場へ持ち込んで、リフトに乗っている暇な空き時間にも読むことができます。
佐々木常念先生もスキー界ではとても有名です。わかりやすいレッスンに定評があり初心者にこそおすすめ。日本プロスキー教師協会のデモンストレーターということもあり、本を読むだけでスキー場さながらの本物のスキーレッスンを体験することができます。
まとめ
スキースクールはメリットもありデメリットもあります。だからこそ上手に使っていきましょう。
少なくとも中級レベルまでならスクールは不要です。「歩き方」「ハの字」「ポジション」をはじめとした知識を事前に入れておくことで、あなたも最短距離でインストラクターみたいにスイスイ滑れるようになるはずです。ここに書いたことを実践すればきっとあなたも、リフト上から多くの熱視線を集める「上手くてカッコいい」スキーヤーになれますよ!