スキーの滑り方

合格のコツも!スキー検定(通称バッジテスト)徹底攻略

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スキーの技能を客観的に測る検定「スキー検定」の基礎知識や種目・難易度・受講方法などについて、検定1級所持者がまとめました。

急な斜面やこぶ斜面を颯爽と滑るスキーヤー。憧れますよね!

多くのスキーヤーが目標にする「スキー検定(通称バッジテスト)」は、スキー技術を測定するために作られた検定です。もちろん検定というからには合否がハッキリするので、何度も落ちた経験があるという方も数知れず…。スキーヤーの中ではある種のステータスとなっています。

僕も学生時代に、長野・群馬・新潟のあらゆるスキースクールで武者修行をして、1級検定には5回落ち…、でも最終的には合格を勝ち取った1級スキーヤーです。スキー検定の基礎知識から合格のコツまでをまとめました。

スキー検定とは

そもそもの話、スキー検定ってなに?というところから始めましょう。

スキー検定とは、SAJ (Ski Association of Japan)こと、日本スキー連盟が主催する技能検定で、5~1級に分かれています。通常のスキー検定のほかに、対象年齢12歳以下の「ジュニアテスト(ジュニア検定)」というものもあり、キッズはこちらから始めることになります。

検定は、各都道府県のスキー連盟に加盟しているスキースクールで実施しています。スキー場に併設しているほとんどのスキースクールで受講可能なので、お近くのゲレンデで手軽に受けることが出来ますよ。

合格すると、合格証と級ごとに色が異なる「バッジ」がもらえます。ここから通称「バッジテスト」とも言われているんです。リュックや帽子にこのバッジをつけている人、たまに見かけます。ある種のステータスですね。

メリット:上達への目標が出来る

「普通にスキーを履いてゲレンデを滑る」のももちろん楽しいですが、ある程度スムーズに滑れるようになってくると、「自分ってどれくらい上手いの??」という疑問が頭の中に浮かんでくると思います。このページを見ているあなたもきっと、普通に滑る以上のことを求めてこのページにたどり着いたのではないでしょうか?

客観的にスキーがうまい(もしくは下手)と判断される「スキー検定」は日本のどこのゲレンデに行ってもアピールできる有効期限なしの一種のステータスなのです。そして、1~5級と級が分かれているので、ずっと目標を持ちながら段階的にステップアップでき、非常に効率的です。スキーをしていくうえで必要な要素が凝縮されていますので、様々なスキルを身につけ、ゲレンデを颯爽と滑りたいスキーヤーの皆さんにオススメです。

受講までの流れ

全国のスキー場に併設しているSAJのスキースクールで受講可能です。基本的に、スキー検定は当日受付となっていますので、思い立ったらすぐ受講可能です!

受講日にスキースクールの受付で検定受講の旨を伝え、必要フォームに記載し、受験料を払いましょう。受付時間は各スキースクールによって異なりますので事前にHPで調べてみてください。

検定受講日

全国のスキースクールで受験できるスキー検定ですが、1点だけ気を付けたいのは、検定日程が「お日にち限定」なことです。ですので、「言えばすぐ受けられる」システムではないことに注意が必要です。級ごとに検定実施日が決まっておりまして、だいたいシーズン初めに各スキースクールで日程が決定されるので、各スキースクールWebページを常にチェックしておきましょう

検定受験に必要な料金

検定に伴う必要経費のお話です。実は、スキー場によって料金設定はバラバラなんですこれは各県の主観連盟が料金を決定しているためです。対して合格した際の認定料は全国一律で決まっています。

平均的な検定料金はこんな感じです。

検定料事前講習代認定料その他合計
1級3,000~5,0003,000~5,0003,0004,000~6,000
(SAJ登録料)
¥13,000~19,000
2級2,500~4,0003,000~5,0002,200¥7,700~11,200
3級3,000~5,5001,800¥4,800~7,300
4級3,000~5,5001,300¥4,300~6,800
5級3,000~5,5001,100¥4,100~6,600

1級は合計で¥13,000~19,000、2級は¥7,700~11,200、3級は¥4,800~7,300、4級は¥4,300~6,800、5級は¥4,100~6,600くらいです。とはいえ平均なのでこれより高いスキー場や安いスキー場もありますのであくまでも参考程度に考えておいてください。

まあ、かなり開きがありますよね…。お金は余裕を持って準備しておくことをおすすめします。

特に1級に関しては、合格とともに登録料や公認料がドカンと上乗せされます。ちなみに僕は合格した時に持ち合わせがなく車で20分以上かかるコンビニATMまでおろしに行く羽目になりました…。経験者だから言えることですが、費用面は本当に気を付けてくださいね!

さあ、それでは級別に詳しく見ていきましょう。

検定の種類

スキー検定は全部で5レベルに分けられています。

2級までは、自分のレベルにあった級を選んで好きなところから受講することが出来ますが、1級を受けるためには2級の合格証が必要なので注意が必要です!

1級に合格するとさらに上、「プライズテスト=ご褒美テスト」が2種類(テクニカル・クラウン)ありますが、これを持っているとプロ級レベルのスキーヤーの証明になります。が、まずは1級まで取ることを当面の目標としましょう。(1級がないとプライズテストは受けられませんので。)

それではそれぞれの級の難易度や特徴、合格のコツを解説していきます。

5級 (バッジ:赤)

  • 難易度:☆☆☆☆☆
  • 種目:プルークボーゲン
  • 斜面:緩斜面(初級コース)
  • 内容:講習内検定、50点以上で合格(100点満点)
  • 受講基準:ㇵの字で緩やかな斜面は何とか滑れる。

合格のポイント

スキー検定の入門編である5級は、緩やかな斜面を「ㇵの字」でゆっくり転ばずに滑ることが出来れば合格できるはず♪スキーを履いたばかりでおぼつかない、」子羊のように震えているレベルの方でも講習を2時間受ければ合格レベルには到達できます。

また、3~5級は、スキーの講習の中で技能を測る「講習内検定」という方法で合否を判定されます。合格のためのコツなどを教わるレッスンの後に、その流れで検定を受けられるシステムで、レッスンの時と同じ先生に見てもらうため、あまり緊張しないはずです。

4級 (バッジ:緑)

  • 難易度:★☆☆☆☆
  • 種目:プルークボーゲン リズム変化
  • 斜面:緩~中斜面(初級~中級コース)
  • 内容:講習内検定 55点以上で合格(100点満点)
  • 受講基準:中級斜面をㇵの字で曲がりながらゆっくり滑れる。

合格のポイント

4級まではまだまだ入門レベルです。5級と違うことは、緩~「中級」斜面と、斜度の幅が広がったことと、ターンが出来るかどうか、スピードをコントロールしながらリズム変化しながら滑れるかが見られています。
よく、「斜面が急になると暴走してしまう」という声を聞きますが、ボーゲンの板の先端をなるべく閉じたまま、逆に思いっきり踵を開いて踏ん張る意識をもって「とにかく耐えること」が大切です。

3級 (バッジ:青)

  • 難易度:★★☆☆☆
  • 種目:基礎パラレルターン&シュテムターン
  • 斜面:緩~中斜面(初級~中級コース)
  • 内容:講習内検定 100点満点×2種目=200点満点中120点以上で合格 (1種目平均60点)
  • 受講基準:キレッキレのターンではなくズレズレのターンで良いので、なんとなく板を揃えたまま中級コースを滑れる。

合格のポイント

ここからは入門レベルを卒業して、中級レベル突入です。上級レベルへの入り口と言えるかもしれません。種目ごとに見ていきましょう!

基礎パラレルターン

4級までは足をㇵの字にして滑っていたのが、3級からは、足を閉じた滑り(パラレル)を求められるようになります。パラレルとは平行の意味で、両スキーを平行に揃えたまま滑りましょうね!ということです。とはいっても、ピタッとくっ付けるわけではなく、左右の足の間隔は10cmくらい開けた状態で滑りましょう。

ちなみに基礎パラレルの「基礎」ってなに?という質問をたまーにいただきますが、『基礎的な滑りが出来ていればオッケ~』って意味なので、なんとなーく足が揃ってきたよ~というレベルで大丈夫です。3級までならある程度「体でひねる」、ズズズーっと横に流れるターンでも許されます。

シュテムターン

新たに「シュテムターン」という用語が出てきますが、『カーブの時はプルーク(ㇵの字)、横にまっすぐ進むときはパラレル(平行)で滑ってください』という意味です。少し詳しく説明すると、ゲレンデを横切るように斜め前方向に滑っていくときはパラレル⇒曲がるタイミングが近づいてきたら、カーブの外側になる足のかかとを外側にグーッと押し出してㇵの字の外側の足に乗ってターン&内側の足を外足にくっつける⇒また板をまっすぐに戻す、という流れになります。
ちょうどこんなイメージです。

ちなみに、なんでこんなシュテムターンなんて滑りが必要なの?という根本的なところですが、パラレルターンへの導入の意味合いが強いです。『きっちり外足に乗って外向傾で滑ってくださいね!』というところを見ているんです。
3級まではまだまだ前哨戦です。

2級 (バッジ:水色)

  • 難易度:★★★★☆
  • 種目:基礎パラレルターン大回り、基礎パラレルターン小回り
  • 斜面:大回り=中急斜面 ナチュラルバーン、小回り&シュテム=中斜面 ナチュラルバーン
  • 内容:ジャッジ3人制 100点満点×3種目=300点満点中195点以上で合格 (1種目平均65点)
  • 受講基準:上級コースも足を揃えたまま外足荷重で安定して滑れる。小回りのリズムも覚えた。

合格のポイント

中級と上級のちょうど間くらいのイメージ。2級からは検定員3名にジャッジされますので結構緊張するはずです。検定員だけではなく他に受けている受講者からの視線も一気に集まりますので慣れていないとなかなかきついかと…。

1種目平均65点獲得で合格となります。斜面は中級~上級コースで、他のスキーヤーが滑った後のボコボコした「ナチュラルバーン」での滑りを評価されます。

なお、任意の事前講習がありますが、検定のコツなどを教えてくれますので受けることをおすすめします。

2級合格のための滑り方やコツなどの詳細はこちらで詳しくまとめています。

【スキー検定2級】合格のコツや練習方法を徹底解説

シュテムターン&基礎パラレルターン大回り

この2種目は3級と同じですが、中級斜面&ナチュラルバーンでも安定して滑る安定感が求められます。下記のポイントを意識しましょう!

  • ターンの後半に止まるようなエッジングをしてはNG。ターン前半から踏んでいくイメージで丸いターン弧を描きます
  • 適度な外向傾を意識しましょう。具体的には、腰からクネっと曲げるのではなく胸から下を「弓なりに」曲げるイメージで滑りましょう。肩のラインを常に平行にする意識を持つようにすると自然と外向傾は作れます。
  • 板を真上からまっすぐ踏むことで板のたわみを利用した推進力を得ることが出来ます。板と斜面に対して垂直に立つ意識(適切なポジション)を常に持ちましょう
基礎パラレルターン小回り

2級から登場する種目です!初心者にはハードルが高い種目だと思います。
初心者の方に大事な要素は主に3つです。

  • ストックワーク(突くタイミング)と滑るリズムが安定するようになると綺麗な滑りに見えます。初めての方は「シューッ(滑る) タン(ストック) シューッ(滑る) タン(ストック)」と唱えながら滑るとだんだんタイミングがわかってくるはずです。
  • 上半身の固定し、腰から下だけを動かすイメージで滑ってください。肩のラインをずっと水平にしたまま固定できるように意識!
  • スピードコントロールは、ずらしを使います。具体的には、スキーのかかと側で雪を削り取っていく感じ(半月型のイメージ)

1級 (バッジ:黄色)

  • 難易度:★★★★★ (and more...?)
  • 種目:パラレルターン大回り、基礎パラレルターン小回り、パラレルターン小回り(不整地)、横滑り
  • 斜面:大回り&小回り=急斜面ナチュラルバーン、不整地=中急斜面ナチュラルバーン、横滑り=急斜面ナチュラルバーン
  • 内容:ジャッジ3人制 100点満点×4種目=400点満点中280点以上で合格 (1種目平均70点)
  • 受講基準:2級取得。2時間以上の事前講習受講済み。不整地(こぶ)を恐怖心なく滑り降りられるようになった。

合格のポイント

ゲレンデ上級者の証、『1級』です。難易度はここからぐっと上がり、コブ斜面や急斜面での演技を求められます。この1級の種目すべてをマスターすれば、どんなゲレンデも滑って降りてこられる技術が身に付きます。1級からは何度かチャレンジしてやっと合格!という方の割合がぐっと増えます。というか、1発合格の方が珍しいくらいなので、とにかく挫けず、腐らず、果敢に挑み続けましょう。

1級は、そもそも2級を取得していないと受験すらできません。なので持っていない方は1級を目指す前にまずは2級取得を目指しましょう。

また、2級を持っていてもさらに、検定前の「事前講習」が必須となりますが、基本的にどこのスキー場も『午前中:事前講習⇒午後:検定』となっていますので1日の中で完結します。この事前講習では「検定員は何を見てるか」「合格のコツ」を丁寧にレッスンを通して教えてくれますので超絶おすすめです。

また、事前講習は1回受ければシーズン中有効な資格となるのですが、スキー場ごと・検定員ごとに、注意点や見るポイントが異なることが多いので、1回落ちてゲレンデを変えて再チャレンジする場合も再度の事前講習受講をおすすめします。(料金はかかってしまいますけどね…)

1級合格のための滑り方やコツなどの詳細はこちらで詳しく図解しています。本気で1級を目指しているスキーヤーのあなたにオススメ!

【スキー検定1級】合格のコツや裏技を徹底解説

パラレルターン大回り
  • 切り替え時のニュートラルを意識してS字の軌跡を描くようにしましょう。
  • ポジションは斜面に対してまっすぐ。外傾過多・内倒はNGです。
  • ズラシをできるだけ使わず、キレのあるターンを目指しましょう。
  • 外足は伸ばし切らないでバランス維持と雪面との力のやり取りのために少し曲げておくことが大事です。
基礎パラレルターン小回り(ナチュラル)/急斜面
  • ズラシを前半から使ってスピードコントロールしながら丸いターン弧を目指しましょう。
  • 悪雪にはコンパクトな滑り(体勢低め)、整地は攻めた滑り(体勢高め)を意識しましょう。斜面状況に合わせた滑りが大事です。
パラレルターン小回り(不整地)/中急斜面
  • 正しい外向姿勢(体は進行方向~下方向・板は横向き)を維持しましょう。
  • コブとコブの間は横滑りでスピードをコントロールします。
  • コブにぶつかった衝撃は膝で吸収します。上下動を大きくとって滑るのがコツです。
横滑り(ナチュラル)/急斜面
  • 不整地と同じで正しい外向姿勢を維持しましょう
  • 滑った跡(シュプール)がぶれないように、姿勢を安定させましょう
  • 切り替えではピポッドターン(その場でクルっと回る)で方向転換します。

まとめ

自分の実力が形になって表れるのが「検定」というものですが、逆に言うと検定の中でしか客観的に自分の実力は分かりません。ぜひ行きつけのスキー場のHPでスキー検定情報を調べてみてください。初心者の方でしたら3級あたりから受講すると良いと思います。何はともあれ、まずはチャレンジ!

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