
スキー歴15年越えのスキーヤーが「ゴーグル」は必要かどうかについて解説します。
いきなり結論ですが、スキー初心者にとってゴーグルは必要です!というより、必須です。
正直安い買い物でもないので初めてスキー場に行く方は、「手持ちのサングラスで代用したいなー」「晴れていれば要らないっしょ!」という気持ち、めちゃめちゃわかります。今後ふたたび使うか分からないし、なるべく予算は抑えたいですもんね。
はい、僕も最初はそう考えていました。それでもなお、15年の経験から導き出した答えは「ゴーグルは必要」ということ。ゴーグルをすることのメリットやデメリット・種類・初心者におすすめのブランドも紹介します。
【こんな疑問にお答えします】
①スキーにゴーグルって必要?メリットは?
②サングラスで代用できないの?
③安くてスペック高いゴーグルが知りたい!
④ブランドものってやっぱり高いの…?有名ブランドとかある??
目次
ゴーグルのメリット

初めてスキー場へ行くあなたに向けて、お伝えしたいこと。それは、ゴーグルをすることのメリットはデメリットに比べて圧倒的に多い!ということです。
ひとつずつ見ていきましょう!
悪天候に強い
そもそもスキー場は、山の頂上から滑り降りるスポーツです。
そして、よく言われることとして、「山の天気は変わりやすい」んです。
「晴れたと思ったら急に雪が降ってきた!」なんてことは日常茶飯事。天気予報を裏切ってくることもしばしばで、スキーヤーにとって1番の敵は天気といっても過言ではないほど常に天気に振り回されます。
実際に僕もスキーに行くと、「ぎゃー!さっきまで晴れていたのに急に黒い雲が広がってきて、あっという間に土砂降りの雨!」ということを何度も経験してきました。
そんな中、ゴーグルをしないとどうなるか?
そもそも、悪天候の中だとまず目を開けていられません。というのも、スキーは直滑降で時速80km以上出るスポーツで、アルペン選手がスラロームに出たときなんか時速130km以上出ると言われています。
【スキーの種類まとめ】競技スキー?アルペン?という方はこちら
そんな中で、僕たちスキーヤーは「生身で」そのスピードや風に耐えて行かないといけない。雪や雨が降っているときは特にハードさを増し、ただの雨粒や雪でも時速80kmになるともはや凶器です。
つまり、どんな天候でも視界をクリアに保つためにゴーグルは必要なんです。
安全性が向上する
時速80kmものスピードが出るスキーには常に危険がつきもの。
見通しの悪い合流地点でぶつかったり、斜面の凹凸で転倒したり…。スキーと比べて背後が見えにくいスノーボードも常に危険にさらされています。
転んで目に雪が入るくらいは全然耐えられますが、例えば飛んで行ったストックの先端が目に向かってきたら…?ぶつかった相手のスキー板が顔めがけて飛んで来たら…??考えると怖くないですか?そんな中、ゴーグルをつけていればある程度目を保護できます。
実際僕も競技スキーのポールにぶち当たったとき、顔に当たりそうになったポールがゴーグルにはじき返されて事なきを得た経験があります。
ということで、絶対にしないよりした方が良い。失明してからでは遅いですからね。
「雪目」にならない
あなたは雪目という言葉を知っていますか?
雪目とは、強い太陽光を長時間浴びたときに、紫外線により目の角膜が傷ついて起こる一種の病気です。正式名称は雪眼炎。
雪目になってしまうと、「目がウサギのように赤くなる・ゴロゴロする・涙が止まらない」などの症状が現れます。このように晴天時でも気を付けなければならないことがあるんです。
ゲレンデを見渡してみると、晴れの日はゴーグルをしない派のスキーヤー・スノーボーダーも多いですが、日光が強いぶんだけ雪目のリスクが増大することも頭に入れておかないと後々後悔することになりますよ!
ゴーグルのデメリット

良いことばかりを並べてきましたが、少ないながらもゴーグルにはデメリットもあります。
日焼け跡がダサい
冬のスキー場ってものすごく日焼けしやすいって知ってましたか?
冬は確かに夏ほど紫外線量も多くないです。でもスキー場では、上からの太陽光と、雪面に反射して返ってきた太陽光の2パターンの光線に焼かれることになります。
この跳ね返る紫外線量がかなり多く、雪の反射率は80%近いため、晴れの日に1日ガッツリ滑り込んだだけでも日焼けします。
そしてゴーグルをしているとその部分だけUVカットされ、ゴーグルの形に焼けてしまうんですね。これ、「スキー焼け」と言って、焼けるとなかなか取れないので厄介です。
「スキー焼け」した後の顔はこんな感じです。

営業職の会社員の方なんかは結構恥ずかしい思いをすることになります。とはいえ対策もあります。
- 日焼け止めをたっぷり塗る
- リフトに乗っている間だけゴーグルを外して太陽を見上げる
上は絶対に焼きたくない方。下はまんべんなく焼きたい方。個人的には下を実践してます。
ゴーグル派?それともサングラス派??
初心者の方はいまいち違いがわからないかもしれませんが、ネット上などで「ゴーグルじゃなくてサングラスでもよくね?」という意見が見られます。
ゲレンデに出たらサングラスをしているスキーヤーも多いですし、その疑問はごもっともです!
でも、初心者の方にはお勧めしません。あれはベテランスキーヤーに許された特権だと思ってください。
初心者がサングラスをして滑った場合、確実にサングラスぶっ飛びます。ゴーグルと違い、転んだときに外れやすいというデメリットがあるので、確実に1回は転ぶであろう初心者の方にはオススメできないわけです。新雪に落ちたら発見できなくなっちゃいますしね。
また、スキー場でサングラスをしている人の割合は、ベテランスキーヤー(それこと「私をスキーに連れてって」世代)になるほど増えます。
ですので正直、サングラスって、ちょっと古い感が否めません。
それでもグラサンしたいって方は、顔にフィットするスポーツタイプのものを買いましょう。間違えてもディズニーランドのサングラスとかしちゃだめですよ!死ぬほど隙間から風が吹き込んできて、してないのと一緒ですから。
ゴーグル選びで気にしたい、おすすめのポイント

一概にゴーグルといっても、さまざまな種類があります。予算にもよりますが購入する時のおすすめポイントをまとめました。
ダブルレンズ
個人的には、これ一番大事。ゴーグルは曇りにくいほど良いです。
「シングルレンズ(レンズ1枚)」と「ダブルレンズ(レンズ2枚)」がありますが、より曇りにくいのはダブルレンズ。というのも、2層構造になっているため2枚のレンズの間に空気の層ができているんです。この構造が曇りにくくさせているんですね。
一般的に、室内に入る・ゲレンデに出るの繰り返しによりレンズは曇りやすくなります。そして一旦曇ると元に戻るまで時間がかかるので、曇りにくいダブルレンズを選びましょう。
色はオレンジかピンク

ゴーグルは、レンズの色によって見やすさに違いが生まれます。晴れの日・曇りの日・ナイターなど、シチュエーションによって適した色が違い、薄い色(イエローやクリア)ほど晴天時に強く、暗い色で透過性が低い(グレーやミラー)ほどナイターや荒天時に強いです。上級者以上には使い分けのため2色持っている方もいます。
ただ、初心者の方が1つ買うのであれば「オレンジ」か「ピンク」にしましょう。どんな天候や暗さでも斜面が見えやすいため、汎用性の高いカラーです。
逆に状況によって見え方の差が大きいのが「クリア」(日光遮断しないのでひたすらまぶしい)や「ミラー」(日光は鏡のようにほぼほぼ遮断するものの暗い天気だと見えない)になります。
まあ、最近はミラー加工でも全天候型のものも出てきましたけど事前に要確認です。
初心者は平面レンズ、高性能なのは球面レンズ
ゴーグルには平面レンズと球面レンズがあります。
文字通りレンズが平らになっている「平面」か、湾曲している「球面」か。目との距離が離れている分曇りにくく、レンズが固く耐久性があるのは球面レンズなのですが、難点は料金が高いこと。
初心者なら平面レンズで十分です。平面の方が視界も広いので、より周囲に目を配りたい初心者の方にはオススメです。
また、明るさの基準として「可視光線透過率」もありますが、ゴーグルを経由した光をどれくらいカットしてくれるの?という基準になります。
100%に近いほど光が入ってきやすく、0%になると一切光が入ってこないです。全天候型なら40-50%がちょうど良いです。
UVカット
「雪目」になって苦しまないためにもこの機能は超重要です。言うまでもなく必須項目。
最近では、ダブルレンズ・球面レンズ・UVカット全部そろって¥3,000を切るようなゴーグルもあります。
「初めてだし、とりあえず1シーズン持てばいいかな~」ということなら¥3,000くらいの安いものでOK!有名ブランドだと¥10,000~¥30,000くらいするので、浮いたお金でリフト券もレンタルも食事も賄ってしまいましょう♪
料金は高いけど憧れる!ゴーグルの有名ブランド3選

カマキリみたいな変なゴーグルを着けて笑われるのは、もうおしまいにしましょう。
ゴーグル選びをする中で間違いないのは、やっぱり「ブランドもの」です。ウインタースポーツが好きな友達と一緒にゲレンデに行くと結構「あ!そのブランド知ってるよ。やっぱカッコいいわー」と話が盛り上がるときもあります。
やっぱりブランドものってどのジャンルでも人気なんですよね。
ただ、どうしてもは高い!1~3万円とか普通にします。
とはいえ、高品質なので5シーズン以上は普通に使えます。長持ちすればするほど1回あたりの料金は減ってくるのでどんどんお得になっていくのも事実。
少なくとも1つは高品質のゴーグルを持っておくと良いです。同じ趣味の友達やパートナーと行くと、話題にもなりますしね!
SWANS
1972年の発売から絶大な人気と信頼を集め続けているブランドです。
そのわけは、国内ブランドであるということ。1911年に誕生した大阪の山本光学がその技術を結集して「日本人に合うアイウェア」を追求し続けてきました。
100年以上の歴史を誇る日本の技術が今でもゴーグルづくりに生かされており、この長い歴史こそが信頼と実績を下支えしているわけですね。SWANSが採用しているポリカーボネート製のレンズは強度と透明性、高い紫外線カット率を合わせ持っており、高い評価を得ています。
紫外線量に応じてレンズの明るさが変化する「PHOTOCROMIC」など、機能性も半端ない!デザインは良くも悪くも昔からある型で、フレームがしっかりした「ザ・ゴーグル」といったデザインです。
SMITH
おしゃれは目元から!ゲレンデの注目を集める唯一無二デザイン「SMITH(スミス)」をご紹介します。
アメリカの医師「ボブ・スミス」氏がプライベートのスキーで使用するゴーグルを作り始めたのがきっかけ。1965年に販売を開始したこのブランドですが、今ではウインタースポーツ愛好家の間では超人気ブランドです。
「曇らない・視界が広い・頑丈」と三拍子そろった高性能で、軍隊で使用されたこともあるほどです。
個人的に5年ほどこのSmithゴーグルを使用させていただいていますが、よっぽど乱暴な使い方をしない限り全然曇りません。また、視界が広く周囲を見通せるので安全かつストレスフリーに使用可能です。
デザインに関してですが、フレームレスのゴーグルなど、業界の中で比較しても、めちゃめちゃ攻めてますね~といった印象で、ゲレンデの注目を集めたいあなたにおすすめです!
SMITHは値段がお高いイメージで、¥30,000以上の商品もざらにあるんですが、安いものだと¥10,000ほどで購入可能です。そして、安くてもカッコいいんです…!
OAKLEY
「初心者だし高いゴーグル買って壊したくないな…」というあなた!耐久性に優れた進化型ゴーグルがあるんです。
もともとモトクロスのハンドグリップを製造していたメーカーですが、1980年代に満を持してアイウェア業界に参入。
コンセプトは「Technology Wrapped in Art:アートに包まれたテクノロジー」で、とりわけ技術の高さや進化がすさまじく、ショットガンでも穴が開かないとされる特殊素材「Plutonite」など600もの特許を取得しているメーカーです。
ちなみに現在製造されているOAKLEYのゴーグルほぼすべてにこの「Plutonite」が採用されていますので安心してください。
また、調光機能「TRANSITIONS」などの技術革新も積極的に推し進めています。多くのアスリートに好まれて使用されているのも信頼の証ですね。
お近くにスポーツショップがない方はオンラインストアでチェックしてみてください。きっとお求めのゴーグルが見つかるはずです!
実店舗に行くのと比較して時短にもなりますし、セールの開催頻度が高いから安く変えることも多いんですよね。ぜひウィンドウショッピング気分でどうぞ!
・アスペン…【サイズ交換1回無料】アルペン公式オンラインストア
まとめ
初めてのスキー・スノボでは、ゴーグルが必要!ということをお分かりいただけたでしょうか?紫外線や物理的な衝撃から目を保護するため、ゴーグルは絶対に持っていきましょう。
こちらの記事もどうぞ!
初心者必見!【スキー初回の滑り方ガイド】
首都圏から近い!アクセス抜群!【関東近郊のおすすめスキー場】